ツボ押しABC(ツボの種類/効果的な押し方)
ツボには大きく分けて二種類あり、ひとつは患部にある「主要ツボ」。
肩こりなら肩、便秘や下痢の場合はお腹、というように患部にあって症状に直接効くツボです。
刺激を直接与えるので効果が高く、即効性も抜群です。
もう一つは、患部から離れた場所にあり、神経のルートを介して遠隔操作でアプローチする「リモコンツボ」です。
痛みや腫れなどの症状がひどく患部を触れない時や、背中など自分では手が届きにくい部位に症状があるときなどに使います。
同じツボが、主要ツボとリモコンツボを兼ねている場合もあります。
ひとつのツボが複数の症状に効くのは、ツボが様々な神経の交差点だから。
交通に例えるならば、東京駅を活性化すると、そこからさまざまな在来線を伝って各駅が活性化するようなもの。
ひとつのツボを押すことで、体のあちこちに効用をもたらせるのです。
ツボは正しく押せていないと期待する効果が得られない
ツボは、古くから多くの人が利用してきた効果の高い健康法で、日本人にも大変馴染みの深いもの。
でも実は、「正しく押せていない」人が多く、本当の効果を実感できていない場合があるのは残念です。
そもそもツボというのは、前述したように神経の交差点。
神経というのは大切なものなので、多くの場合は骨に守られるように、骨の裏側やキワを走っています。
ですからツボは体の表面ではなく奥にあります。
ツボ押しというと、指でむやみにギューギュー押す人が多いのですが、実際は、押すというよりも「神経に指を届かせる」という感覚。
だから手指の力がなくても出来ますし、ただ痛いだけのツボ押しはむしろ間違いです。
指をもぐらせて、自分のツボを見つけよう
ツボ押しはとてもポピュラーなので、自分でも押してみたことがある人が多いと思います。
ところが「これで正しく押せているのだろうか?」「効いているのかわからない」という声をよく耳にするのも事実。
副作用もなく効果も高いツボ押しなのに、本当にもったいないことです。
ツボを見つけるには、基準となる骨をたどっていくのが一番確実です。
そして骨の付け根やくぼみなど目印になるポイントを見つけたら、そこから骨の内側に指をもぐらせて位置を探り当てましょう。
「ビーン」とか「ジーン」とか「ツーン」と来るような感覚があったら、そこがツボです。
なんとなく押すのではなく、注意深く探りながら押すと、今までとは違う「これだ!」という感覚に出会えるはずです。
「ツボ押し」のメリット
ツボ押しが、発祥の地・中国だけでなく、日本でもこれだけ浸透、定着しているのは、不調を治す効果の高さに加えて、手軽さや安全性といった面でも優れているからです。
●いつでもどこでもできる
時間や場所を選ばず、なんの道具もいらないので費用もかからず、長く続けられます。
●安全に行える
ツボを押すことで副作用が起きる心配はなく、間違って他のツボを押したからといって悪い影響もありません。
「正しい状態に戻す」のがツボの働きなので、作用が行き過ぎるということもなく、年令や性別に関係なく、安心して行える治療法です。
●体調チェックに
普段からツボ押しを習慣にしておけば、「今日は特に痛い」と感じたときに不調や疲れが溜まっているサインを見逃さずに済みます。
健康維持のためのバロメーターの役割もするのがツボ押しの素晴らしいところです。
参考文献
関連ページ
ツボ押しABC(前編)
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