寝相でわかる体の緊張
体のどこにコリや疲れが偏りやすいのか、体の癖も正確にわかります。
人は眠るとき、体が緊張して固まっているところを無意識に解きほぐそうとしています。
たとえば、うつぶせになって片足を曲げて眠る人は、骨盤底部の緊張がとても強い人です。
体質的にそういう寝方が楽な人もいますが、なにか不安や強いストレスを抱えている場合も、こんな格好で寝ることが多くなります。
片足を曲げると骨盤がゆるみ、呼吸が楽になります。
骨盤というのは一般に左のほうが縮みやすいので、このとき左足を曲げる人が多いのです。
>布団や枕などを抱え込んで寝る人は、胸の緊張が大変強い。
胸が緊張していると、肩が前に出て肩の関節が硬くなるので、呼吸は浅くなります。
何かを抱きかかえると肩も胸もゆるめられますし、両足の間に何かをはさむと、骨盤も呼吸のたびに動きやすくなります。
横向きになって何度も寝返りをうつ、いわゆる寝相の悪い人は、体に「ねじれ」傾向が強いと言えます。
同じ体勢を保つときにバランサーとして働く腰椎三番が弾力を失っているので、眠っている間も腰や背中の筋肉がどんどん張ってきます。
そこで、腰椎3番の緊張を何とかゆるめようと、一生懸命寝返りを繰り返すのです。
うつぶせになりやすい人は、骨盤の下の部分がぎゅっと縮んでかたくなって、仙骨が突き出たような状態になるので、普通に仰向けに寝るとそこが当たって痛い。
こういう場合は、仰向けになって、両方の足の裏を合わせ、ちょうどカエルがひっくり返ったような格好を試してみるといいでしょう。
尾てい骨のあたりの緊張が緩みやすく、楽に眠れます。
仰向けで手足をバーンと広げて大の字になって寝るという人は、のびのびしているようでいてじつは違う。
脚を大きく広げるのは、骨盤底部の緊張をゆるめようとする姿勢です。
バンザイをするように両手を上げるのは、首が緊張している(目や頭が疲れている)からです。
逆に、体を丸めて縮こまって寝るのは、脚をお腹の側に引きつけ、下腹部で強く大きな呼吸をすることで骨盤の緊張をゆるめようとしているのです。
小さい子供は、よくうつぶせになっておしりをポコッと持ち上げた状態で寝ていますが、あれは昼間興奮して疲れた時の寝方です。
ああすることで骨盤をゆるめ、興奮状態を沈めて呼吸を深くする。
大人になるとさすがにこの体勢はきつくなるので、うつぶせになって片足を曲げることで代用しているわけです。
参考文献
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