肩の筋肉、働き、マッサージ法、傷害など
僧帽筋そうぼうきん
肩の三角筋や肩甲骨の動きと深く関係し、「肩こり」でこる筋肉です。
上部と共に中部の広い範囲にわたってマッサージが必要です。
肩甲挙筋けんこうきょきん
肩をすくめる時に働く筋肉で、僧帽筋と共に「肩こり」の原因となる筋肉です。
三角筋さんかくきん
肩を外転(腕を外側に開く動き)させたり、物を持つあげるときに働く最大の筋肉です。
肩をマッサージするときのポイント
1.僧帽筋、三角筋を中心にコリやはりを取り除くための把握揉捏(じゅうねつ)や叩打法などを用います。
2.強い力でマッサージし続けると、筋肉を痛めてしまうおそれがあるので注意しましょう。
3.肩鎖関節捻挫や肩関節脱臼の後遺症対策として肩周りを重点的にマッサージします。
4.肩周囲炎対策として肩甲骨周りや大胸筋へのアプローチもあります。
肩に多い障害
肩鎖関節捻挫(けんさかんせつねんざ)
転倒して手を強くついてしまった時などに起こります。
肩甲骨を支える靭帯が伸びて痛みを生じ、腕をあげることが困難になります。
靭帯が断裂してしまうと鎖骨が浮いた状態になり、治療に時間がかかります。
肩関節脱臼
ラグビーや柔道などのスポーツで、激しくぶつかったり、腕を強く引っ張られた時に起こりやすい傷害です。
脱臼と共に起こる靭帯断裂などにより、再発しやすくなります。
肩マッサージの注意点
損傷した筋肉や靭帯を強く揉んでしまうと痛みを伴うばかりか、さらに痛めてしまう恐れがあります。
マッサージはコミニケーションを取りながら強さを調節してすすめましょう。
肩関節の障害対策に効果的なマッサージ法
大胸筋への四指揉捏
●投球動作のし過ぎなどによる肩関節周囲炎などに効果的なマッサージ法です。
●横向きに寝た状態で、腕を上げた姿勢を保ち、大胸筋を、親指をのぞいた4本の指で揉んでいきます。
●胸のあたりから腕の付け根、三角筋付近まで円を描くように揉んでいきます。
●脇の下から大胸筋や広背筋をつかむ方法もあります。
三角筋への把握揉捏
●腕を持ち上げて三角筋を大きくつかむようにして揉んでいきます。
●上腕の外転角度を変えることによってマッサージの作用が変わります。
参考文献
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