褒めるだけで良くなるアレルギー治療
アトピーの名医といわれる10名の先生方が、口をそろえて
「子どもをたくさん褒めてあげると、症状が改善する」
といっています。
アトピーの子どもたちはどうしても気分が沈みがちになります。
またストレスを受けやすくなっていて、それが免疫力を低下させ、症状がますます悪化する、という悪循環を生んでしまいます。
そうならないように、先生方はさほどアトピー症状の改善が認められない場合でも、子どもを褒めるのだそうです。
「だんだん良くなってきたよ。頑張ってるね。この調子で行こうね」
そんな言葉をかけて、風船をあげる。
それだけのことで、本当に症状が改善されていくというのです。
アトピーの子どもを持つお母さん方はつい、
「掻いちゃダメ!余計ひどくなっちゃうでしょ」
とガミガミ叱ったり、「何か、前よりひどくなっちゃったわねえ」
などと落ち込ませるようなことを言ってはいないでしょうか?
そう言いたい気持ちをぐっとこらえて、「あら、ほっぺが綺麗になったね」
など、褒め言葉に変えて声をかけてあげて下さい。
子どもは嬉しくなって、その分ストレスが軽減し、免疫力が上昇することになるのです。
それが症状改善への一番の近道なのです。
ステロイドでは治らない
うつなどの心の病気やアレルギーにとって、ストレスが大敵であることは言うまでもありません。
精神的ストレスがどういうプロセスで免疫力を下げるかということも今では科学的にわかっています。
ストレスが加わると、脳の視床下部に影響を与えます。
そうすると、ACTHという副腎皮質を刺激するホルモンが分泌され、それによって副腎皮質がコルチゾールというホルモンを分泌します。
このコルチゾールが多量に出ると、免疫機能の低下をもたらすのです。
ちなみにコルチゾールはアトピーの治療薬として利用されています。
いわゆるステロイドという名前の薬です。
ステロイドは、免疫反応を落として炎症を抑制するのですが、もちろんこの治療法は一時的なごまかしでしかありません。
症状は緩和されても、結局はリバウンドを起こすなどして、根治するのは難しいのです。
また、ストレスが加わると、一方で交感神経を興奮させる、ということが起こります。
すると、副腎髄質からアドレナリンが、視床下部からノルアドレナリンが分泌されます。
この2つは負の感情を引き起こすものとして知られていますが、免疫力をも低下させてしまいます。
楽しいとなぜ免疫力が上がるのか
感情が変化すると、間脳が刺激を受けて、POMC(プロオピオメラノコルチン)というタンパク質を作り出します。
ここまでは、楽しいことがあった時も、悲しいことがあった時も同じです。
このPOMCが悲しい時にはアドレナリンやノルアドレナリンのような悪玉ペプチドに分解されます。
これがNK細胞活性などをはじめとする免疫力を低下させるのです。
一方、楽しい時はこのPOMCがドーパミンやβ-エンドルフィン等の善玉ペプチドに分解されるのです。
結果、免疫力が上がり、NK細胞の活性も上昇するわけです。
精神的ストレスを強く感じるようなときは、「心が免疫を作る」ことを思い出して下さい。
参考文献
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