カラオケの意外な効用
威張り散らすような大声は困りますが、声が通る人はどことなく頼り甲斐も感じられますね。
カラオケは趣味を超えて健康法ともいえるでしょう。
自分の好きな歌を心ゆくまで歌うことは、脳の血流にもいいですし、なんといってもストレス解消になります。
ストレスが血流を滞らせてしまうことは経験的にもご存知でしょう。
また、カラオケで歌うことにより情感が豊かになれば、脳内ホルモンの分泌が盛んになり、体の活性化も促進されます。
音楽には私達の感情に直接働きかける効果があるので気分転換にも最適です。
カラオケで歌うということは、流れてくる音と歌詞を合わせるので脳は刺激を受けていますし、画面を見ながら口を動かすことで眼と顔の筋肉も動きます。
もちろん、歌に合わせてそれなりに体も動くことになるでしょう。
お腹から声を出す、歌うということは腹筋運動であり、内臓を活性化させます。
内臓脂肪の燃焼や老廃物の排出も促され、美容、ダイエットにもつながります。
また、上手な歌には欠かせない腹式呼吸は、睡眠時無呼吸症候群の予防や改善にも大変よいのです。
さらに、認知症などの脳の萎縮にも効果があるという研究者もいます。
ちょっと専門的になりますが「廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)」という言葉があります。
私達に備わっている生命体としてのさまざまな機能は、使わずにいると萎縮していくというものです。
介護の現場では、「廃用性筋萎縮」「廃用性骨萎縮」が、たびたび見受けられます。
寝たきりで動かずにいれば、筋肉も骨も萎縮してしまうのです。
若い人であっても、長期にわたって寝たきりの生活を強いられると、足腰が弱って、なかなか立ち上がれないということがあります。
長い間、真っ暗闇に閉じ込められていれば、使わなかった目の機能が落ちますし、ずっと誰とも話さない生活を続けると、声が出なくなったりします。
廃用性萎縮はアルツハイマー型認知症とも関係があると言われています。
ちょっとわかりにくいのですが、アルツハイマー型認知症という大きなくくりの中にアルツハイマー病があります。
どちらも脳の萎縮が原因で、その成り立ちに違いがあるとされています。
アルツハイマー病と比べて、多く見られるアルツハイマー型認知症は、脳を使わないことで起きる廃用性萎縮だといわれています。
私たちは、与えられた機能は使うべきなのです。
パソコンにかじりついて一日中ほとんど誰とも口を利かずに仕事に没頭しているような人は、プライベートではどんどん声を出すことをおすすめします。
参考文献
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