健康のために歩いて体を壊すこともある
オフィスでの仕事が増え、買い物も車、休みの日は一日中屋内で過ごす。
こうした生活を続けて体調を崩し、医師や知人に運動を勧められる人も多いでしょう。
しかし運動不足の人に最適と言われるウォーキングですら、逆に体を壊す方向へと導くおそれがあるのです。
「使い勝手の悪いからだ」の人の多くは体幹、つまり胴体の筋肉が部分的に動きにくくなっています。
歩くときには本来、腕や腰回りの筋肉を含めた全身がバランスよく使われます。
しかし体幹が弱ると上半身がうまく働かず、脚ばかり動かして歩くことに。
すると、脚の細かい筋肉や腱に負担が集中し続けることになるのです。
他にも、姿勢が乱れている人はバランスを取るためにかかと重心になりがちです。
これでは足の裏にあるアーチを使えないため、歩行の衝撃が膝や腰にダイレクトに伝わってしまいます。
「使い勝手の悪いからだ」になると、このように日常の動作ですら体に大きな負担をかけ、局所的にダメージを与えることがあるのです。
運動は体に悪い?
使い勝手の悪い体で長時間運動すると体を壊すおそれが生じますが、適度な運動が体にいいことは間違いありません。
気をつけたいのは環境と程度。
昨今の猛暑は、朝夕でも高い温度と熱気に襲われるため体がこわばり、軽い運動でも大きな負荷がかかります。
また、つらいのを我慢して動き続けるのも危険です。
気持ち良い汗をサッとかいて、すぐに引く程度にとどめましょう。
体を壊す歩き方
太ももの前面など、一部に負担をかけた歩き方。
姿勢も悪く、歩幅も狭い。
部分疲労がたまりやすい。
健康になる歩き方
おしりがきゅっと上がり、脚・腰・背中の筋肉がうまく使われている。
適度に負担がかかった部位がなく、楽に歩ける。
参考文献
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