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整体 ツボゲッチューりらく屋(朝霞)

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咀嚼は足でする

食事の時の姿勢で大切なのは、背筋を伸ばして座ることと、両足をしっかりと地につけて食べることです。
しっかりとした咀嚼力は、実は、土台である足と、正しい噛み合わせの2つなくしては生まれません。
物を噛む、咀嚼することは運動です。
運動は作用・反作用で力が出るわけですから、口で物を咀嚼するためには、それを支える力、反作用の起点が必要になります。
それが足。全身は筋膜で覆われており、作用と反作用の力は筋膜のつながりで伝わります。
床をしっかりと踏みしめることで、噛む力を流さずにしっかりと咀嚼することができるのです。

幼児期に足をぶらぶらさせた状態で物を食べていると、しっかり噛めず、咀嚼能力が著しく落ちるというデータもあります。
試しに、何かを食べながら足を浮かせてみてください。
アゴの力の入り方が全く変わるのがわかりますね?
咬合力分析器を使った実験でも、足をきちんと地につけた場合に比べ、つけないで噛んだ場合は、噛む力が約20%減少しました。
足を地に付けないと、それだけで体が湾曲し、猫背になるため、力が入らないのです。
日本歯科大学の丸茂義二教授によると、足をつけない場合は噛む回数も4分の1に減少するそうです。

アゴがきちんと咀嚼運動をするためには、それを支える足の踏ん張りが必要になります。
反作用の力が働かないと、いくら口周りの筋肉を鍛えようが、咀嚼回数を増やそうが、噛む力は向上できません。

西洋から椅子とテーブルの文化が入ってくるまで、日本人はあぐらや正座で食事をしていましたが、座の姿勢は腰と骨盤が安定します。
姿勢に最良な座り方とは、正座です。
お尻をピッタリと足に乗せるのではなく、かかと同士をつけてその上に坐骨を乗せる。
背筋がぴっと伸びる理想的な姿勢です。

椅子で食べる場合は、椅子に浅く座って、足の裏はしっかりと床につけ、仙骨を立てましょう。
これがアゴに負荷がかかるときに、力を体がしっかりと受け止めてくれる座り方です。
食事の時に足を組む人がいますが、骨盤が傾いて一方向にだけ応力がかかりますから、噛むことによる負荷が片側に集中します。
そこでますます骨盤を歪め、周辺の筋肉を緊張させることになります。
猫背になると、あごが前へ突き出して、きちんと噛めなくなる一方、仙骨が丸まって、足に力がかかりにくくなります。
「良い姿勢は疲れる」といいますが、崩れた姿勢は体に余計な負荷をかけるので、そのほうがよっぽど疲れます。
地にしっかりと足をつけ、腰を定めることは、重力に対して最小限の力で、楽に生きる技術ともいえます。
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参考文献

歯はいのち!―気持ちよく噛めて身体が楽になる整体入門

笠茂 享久 / 文藝春秋

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by sekotans | 2014-07-12 16:58 | 姿勢 | Comments(0)

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by りらく屋 花澤誠子