腰の仕組みと腰痛
ここでいう腰は、腰椎、骨盤全体、仙腸関節も含めてのものです。
この腰に不安定な上体を乗せて、重心を取るのだから、いくら上手に作られている腰でも、不自然な動きや、力の入り具合で悲鳴を上げる事になるのは当然です。
腰痛の種類には、
1.椎間板ヘルニア(腰椎椎間板内髄核脱出症)
2.腰椎すべり症
3.変形性腰椎症
4.仙腸関節機能異常
5.腰椎分離症
6.骨粗しょう症
7.ぎっくり腰(腰椎捻挫)
などがあります。
腰椎は20歳を過ぎる頃から老化が始まると言われます。
腰部の動きに関しては、第五腰椎と仙椎との動きが全体の60~75%をしめると言われ、
第4と第5腰椎との間の動きが20~25%であり、
残りの10%近くが第1、2,3腰椎間で起こるといいます。
前屈や後屈がよくできるのは、第4,5腰椎と第5腰椎、仙椎との間の動きが上手くバランスがとれていることになります。
これだけ可動性に富みながら、体を支える要になっている腰椎は、周囲の筋肉が全体のバランスを取るようにしています。
周りの筋肉の緊張のバランスがとても大切になってきます。
イラストのように、悲しいときの姿勢は首をうなだれて腹がへこみ、背は丸くなって下腹に力が入らず、心身とも冴えないことになります。
元気なときは、背腰はピンとし下腹に力が入る、胸をはる。
疲れたときはアゴを出す。
体の中心がずれると精神もずれてへそ曲がり。
というように、姿勢は感情や精神状態の鏡のようなものです。
これらの姿勢を取るのも中心は腰であり、大きな負担がかかっています。
体の重心がうまく腰にあり、バランスが良い時は、余分な力が筋肉にかからず無理も出ません。
ところが色々なことで無理がかかると腰痛となるのです。
腰痛といっても前述のように種々の病態があるし、骨の病気やがんの転移から起こることもあります。
3~4日安静にしていても軽快しない痛み、しびれの増強などが起きたら、精密検査が必要です。
痛みの性質、運動時の痛みか、安静時の痛みか、姿勢によってどう変化するか、など注意しておいて下さい。
治療法としては手術が必要になることもありますが、多くは安静と運動療法が有効です。
どう動けば痛いのかを調べ、動いても痛くない動きを探しましょう。
痛くて動けないときは、安静にしていましょう。
安静にしていて、少しでも動かせるところが出てきたら、動くところから少しずつ痛くない動きを見つけて、動かせば良いのです。
これは気持ちのよい動きだとわかったら、その動きを積極的にして下さい。
それが元の正常な体になろうとする動きなのです。
参考文献
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